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国交大臣による執行停止決定と、代執行の閣議了解について

 翁長沖縄県知事による公有水面埋立承認取消について、沖縄防衛局が国土交通大臣に審査請求と執行停止申立をしていた件で、10月27日、国交大臣は執行停止を決定したとのことである。
あわせて、同じ日の閣議で、国土交通大臣が沖縄県知事に対して是正を求めたうえで、従わない場合は代わりに埋め立てを承認する「代執行」の手続きを進めることを了解したという。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151027/k10010283881000.html

 茶番にも程があり、これを表現する的確な言葉が見つからない。
 まず、公有水面埋立承認をめぐる一連の手続きに国交省が関与したのは、沖縄防衛局が審査請求と執行停止申立をした10月14日が初めてである。そして、沖縄県が千頁近い反論書類を提出したのが22日である。わずか2週間にも満たない間に何を審査したというのか。
 そして、沖縄防衛局による審査請求と執行停止申立は、沖縄防衛局が「自分は一事業者(一般私人)である」と称して、行政不服審査法を利用して行ったものである。国交大臣が執行停止を認めたということは、沖縄防衛局は一事業者(一般私人)と認めたということである。軍事基地を作る埋立を一般私人として行うなど、あまりにばかばかしい話だ。

 それと同じ日に、国交大臣と防衛大臣を含む閣議で、「代執行」の方針を了解したというのであるから、これはもはやあきれるしかない。一般私人と称する者と、その不服申立を受けた者が、今度は仲良く閣議に同席し、「代執行」というまさに国家権力を行使する方針を確認したというのである。場当たり的にも程があるではないか。
 繰り返すが、沖縄防衛局は、自分は一般私人だと言って、県知事による承認取消に対する審査請求と執行停止を国交大臣に申し立てた。そして、国交大臣はこれを認めて、執行停止を決めた。つまり、沖縄防衛局を一般私人だと認めた。
 では、本当に純粋一般私人(企業)が公有水面埋立免許を求め、県知事がこれを認めなかった場合、国が代執行の手続きをとることがあり得るであろうか?そのような場合は、純粋一般私人(企業)は国交大臣に審査請求を求め、これが認められないなら訴訟提起するはずである。純粋一般私人(企業)の免許申請を県知事が認めなかった場合に、国が代執行を行うなど、現実的にあり得ない話である。

 そして、地方自治法は、代執行の前提となる「勧告」の要件を以下の通り定めている。
 地方自治法245条の8第1項
各大臣は、その所管する法律若しくはこれに基づく政令に係る都道府県知事の法定受託事務の管理若しくは執行が法令の規定若しくは当該各大臣の処分に違反するものがある場合又は当該法定受託事務の管理若しくは執行を怠るものがある場合において、本項から第八項までに規定する措置以外の方法によつてその是正を図ることが困難であり、かつ、それを放置することにより著しく公益を害することが明らかであるときは、文書により、当該都道府県知事に対して、その旨を指摘し、期限を定めて、当該違反を是正し、又は当該怠る法定受託事務の管理若しくは執行を改めるべきことを勧告することができる。


 つまり、他の方法によって是正を図ることが困難かつ放置することにより著しく公益を害することが明らかという要件が課されている。
 今回、国交大臣が沖縄防衛局による行政不服審査法に基づく執行停止申立を認めたということは、代執行以外の方法があるということではないか。明らかな自己矛盾である。

 もはや安倍自公政権に法治国家を名乗る資格はない。

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